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【書評】『夢を売る男』百田尚樹

J(@xxxjblogxxx)です。

 

夢を売る男 (幻冬舎文庫) 百田尚樹

百田尚樹とは

1956年、大阪生まれ。同志社大学中退。

放送作家として「探偵!ナイトスクープ」など

多数の番組構成を手がける。

2006年、『永遠の0(ゼロ)』(太田出版)で作家デビュー。

同作は文庫化され、150万部を超えるベストセラーとなる。

他の著書に、『海賊とよばれた男』『モンスター』『影法師』

『ボックス』『風の中のマリア』『幸福な生活』など。

一作ごとにまったく異なるジャンルの作品を発表する

異色作家として知られる。 

 

あらすじ

敏腕編集者・牛河原勘治の働く丸栄社には、

本の出版を夢見る人間が集まってくる。

自らの輝かしい人生の記録を残したい団塊世代の男、

スティーブ・ジョブズのような大物になりたいフリーター、

ベストセラー作家になってママ友たちを見返してやりたい主婦……。

牛河原が彼らに持ちかけるジョイント・プレス方式とは__。

現代人のふくれあがった自意識と

いびつな欲望を鋭く切り取った問題作。 

 

この本の登場人物は、簡単に言うと本を出版したい著者とその本を出版させてあげる丸栄社の編集者に分けられる。

本を出版したい著者の人物像は、大学を卒業して就職したが、2年で退職してその後は塾講師をしている29歳の独身男性。

不動産会社を経営している夫を持つ主婦。スティーブ・ジョブズになりたいだけで何の努力もしないフリーター。ママ友をバカにしたいだけの変なプライドを持った主婦。などなど。

本を出版させてあげる丸栄社は、口が達者で頭がキレる敏腕編集者がメイン。

敏腕編集者、牛河原は新人賞などに応募してきた人間に嘘をついて出版意欲を煽っていたりした。

 

出版させてあげると言ったが、この出版社のとっている方式はジョイントプレス方式といわれるものである。

ジョイントプレス方式とは出版社と著者でお互いに出版費用を出し合うという方式。

だが、実は丸栄社の儲けになっている。

 

小説家とカモの違い

「賞を取るか取らないかわからない長編小説を最後まで書き切るという人間は、自分の作品を傑作と信じている。だから傑作と言ってやれば、疑う人間はいない。ああ、やっとわかってくれる人がいた、と心から喜ぶ。それを嘘かもれないなんて疑う冷静な人間はそもそも小説なんか書かない」

 「まあ、本物の小説家というのも、その点では、似たり寄ったりの人種だろう。ただ、俺たちのカモと本物の小説家が違うのは、才能があるかないかということだけだ」

 

世界中のインターネットブログ事情

「知ってるか。世界中のインターネットのブログで、一番多く使われている言語は日本語なんだぜ」

 「日本人は世界で一番自己表現したい民族だということだ」

 

現代日本の出版業界の矛盾、小説を書きたい人間の欲望と感情をわかりやすく書いてある書籍。

 

 

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